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2015.11.11

【特集】”2020年”へのカードインフラ整備~ジェーシービー編~(2014年11・12月号)

 

国際ブランドのインバウンド戦略
“日本とJCB”の結びつきをアピール


カード会社として、イシュア/アクワイアラの他に国際ブランドとしての顔も持つジェーシービー(JCB)。海外イシュアとの提携によるカード発行にも力を入れており、海外での発行枚数は直近の3年間で975万枚から1,871万枚まで伸びている(2014年9月末現在)。急増する海外会員に対して、JCBでは魅力ある日本のコンテンツを提示し、訪日促進とカード利用の活性化を図っている。また、アクワイアラとして外国人に向けた決済環境の整備にも取り組んでいる。こうしたインバウンド戦略は、外国人旅行者の増加を背景にすでに一定の成果を上げており、今後を見据えたプランも実践しつつある。

 

 

アジアで高まるプレゼンス “主戦場”は譲れない

ジェーシービー  ブランド事業統括部門ブランドマーケティング部 販売促進グループ 主任 須藤 敏氏
ジェーシービー
ブランド事業統括部門
ブランドマーケティング部
販売促進グループ 主任
須藤 敏氏

 JCBブランドのカードは、日本を含め現在17カ国で発行されている。今のところ中心は東アジアで、海外会員の9割以上は台湾、韓国、中国で占められる。
 この3カ国は、ここ数年、日本を訪れる観光客の国籍トップ3でもあり、JCB会員の増加もこの動静と連動している。ジェーシービー ブランド事業統括部門 ブランドマーケティング部 販売促進グループ 主任の須藤 敏氏は、アジアで好調を維持する要因についてこう話す。
 「まず前提として、円安傾向やビザ緩和策などの影響で外国人観光客が増加している点が挙げられます。海外へ渡航する層は全体からみれば限られるとしても、その層は拡大しており、クレジットカードを持てる層と重なってきます。
 当社が行なっている海外における意識調査(中国・韓国・台湾・タイを対象)では、ほぼ半数が日本に関心を持っており、特に台湾では80%以上。そこで当社では、“日本へ行くならJCB” を打ち出して尽力してきました。日本との距離も意識も近い地域では、日本の国際ブランドとして、海外ブランドの後塵を拝すわけにはいきません。いろいろな施策を打っていますが、会員の伸びはその成果が出ているものと自負しています」

 

カギはシンボリックな施設 必ず使う「交通」で優待

 JCBカードの発行と会員の訪日を促進するには、日本を訪れた際にJCBブランドの価値を感じてもらうための施策が欠かせない。決め手になるのは、日本独自のコンテンツと旅行者のニーズを読み取ったきめ細かなサービスだ。
 「海外からの観光客に訴求力のあるコンテンツとして挙げられるのは、シンボリックな施設。そしてサービス面では、交通と通信環境に対するニーズが高いですね。海外のイシュア担当者の話やアンケート結果などを総合すると、今はこの三つがもっとも響くと感じています」(須藤氏)
 シンボリックな施設は、日本を象徴する観光地への優待だ。一番人気は意外と思われるかもしれないが、「東京タワー」だという。
 JCBでは、2014年7月から2015年6月までの予定で、日本発行を除くJCBブランドのカード会員に、展望台の入場券(通常:大人900円)を無料とする優待を行っている。
 「TOKYO」の地名が入るこのスポットの求心力は絶大で、10月の1カ月間だけで1,000会員以上が展望台に昇っている。
 また、関西では「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」とのタイアッププロモーションを実施している。2014年夏から秋にかけては、東南アジアを含むアジア5ヵ国の現地旅行代理店でJCB会員向けの優待ツアーの販売や、実際にパークへ訪れたゲストに対してオリジナルグッズなどのプレゼントを実施した。
 須藤氏は施策の効果について、「コンテンツを選ぶポイントは、シンプルで分かりやすいこと。東京タワーもUSJも、外国の方にストレートに魅力が伝わる。こうしたプレゼントを打ち出していくことで、海外イシュアやタイアップする旅行代理店からの支持も得やすくなります」と話す。
 サービス面の施策の一つは、旅行者なら誰もが利用する交通機関。成田空港への往復のバスチケットの割引を実施し、往路をJCBカードで決済すると2割引、復路は日本滞在中に5万円以上の商品・サービスをJCBカードにて決済したレシートを後述の「JCB PLAZA TOKYO」に持参すると無料になる。

 

「通信」も必須アイテム ATM網の整備は課題

 もう一つのサービス「通信環境」では、携帯電話のプリペイドSIMカードとWi-Fi(無線LAN)を提供している。前者はBIGLOBEと提携し、2014年7月から5日間利用できるカードを先着600人に無料配布。ユーザー自身のスマートフォンやタブレット端末にセットすると、全国どこでも高速通信が楽しめるようにした。Wi-Fiは、NTT東日本やワイヤ・アンド・ワイヤレスと提携し、各事業者が開設している無線LANアクセスポイントを、一定期間無料で使えるサービスを実施している。
 「SIMカードとWi-Fiのサービスは思った以上に好評で、中国などのメディアでも紹介されました。今は飛行機を降りるとまず携帯の電波状態をチェックする人が多いことを考えても、通信環境の提供は旅行者のニーズに合致していると思います」(須藤氏)
 2014年11月からは、訪日前にWebで予約するとWi-Fiルーターを優待価格(税別600円/日)でレンタルするサービスも加わった。
 海外会員のカード利用を促進する施策として、上記の三つ以外にもテコ入れすべき分野はあるという。須藤氏はその一例として、ATM網の整備を挙げた。訪日外国人へのアンケートなどで、自国発行のクレジットカードが日本のATMで使えないという不満はよく聞かれる。
 現在、海外発行のJCBカードでキャッシングができるATMは、セブン銀行、ゆうちょ銀行、三菱東京UFJ銀行で、その数は全国に約5万店舗。三菱東京UFJ銀行以外のメガバンクは対応せず、不慣れな外国人にとっては「どこでも使える」環境とは言い難い。今後、金融機関などに呼びかけ、対応ATMの拡大に向けて努力していくという。

 

「JCB PLAZA」をフル活用 潜在ユーザーも掘り起こす
 カード利用の活性化には、外国人にガイダンス情報を提供するサービスも欠かせない。JCBは東京・有楽町に、外国人専用の窓口「JCB PLAZA TOKYO」を設置。現在は観光案内だけでなく、会員との接点を持つ施設として有効に機能しているという。
 「日本で使ってもらうSIMカードやWi-FiのID/パスワードも、Plazaでお渡ししています。通信のツールを目的に訪日直後にここに来ていただくことで、観光地などの優待プランもお勧めできるのです」(須藤氏)
 「JCB PLAZA TOKYO」の利用者数は年々伸びており、昨年は月平均で300人、今年度は700~800人に達した。同伴者も平均1.5人いるため、その2~3倍の訪日外国人が「JCB PLAZA」と接点を持ったことになる。
 今後は、アジア圏での認知度のさらなる向上と利用促進、そしてカードの保有意欲を喚起する施策として、先進的なインターネット技術を使ったアピールも行なっていく対象国、地域、言語などをセグメントして日本に関心を持つ層を選別し、Webサイトなどに広告を露出する。
 コンテンツの一例は、「日本へ行くなら、JCB」シリーズ。東京タワーや京都、庭園、日本料理など、日本を象徴する多種多様なロケーションの映像が流れる動画作品だ。
 須藤氏はこのツールの狙いについて、「日本とJCBのイメージをしっかり結びつけたい。海外では、JCBのブランドマークは知っていても、そこからすぐ日本を想起する人はまだ少ないのが現状です。訪日を希望するアジアの人たちに日本の魅力とJCBを合わせて訴求することで、当社のインバウンドビジネスを活性化していきます」と話す。
 コンテンツを配信する国は、今後急速にクレジットカードの普及が見込まれるインドネシア、ベトナム、タイなどの新興国も含まれる。今後は訪日外国人へのサービス強化と並行して、こうした施策を通じ、潜在ユーザーの掘り起こしにも力を入れていくという。

 

台湾で配布されている訪日旅行客向けのパンフレット。特定のJCB加盟店で提示すると割引や優待などの会員サービスが受けられる。
台湾で配布されている訪日旅行客向けのパンフレット。特定のJCB加盟店で提示すると割引や
優待などの会員サービスが受けられる。


 

(CardWave 2014年11・12月号掲載)

 

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