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2016.02.05

Pick up Topics~ジェーシービー~(2015年5・6月号)

ブランドプリペイド「アクアカード」を投入
JCBのプリペイドビジネス推進体制が整う

 

ジェーシービー(JCB)と全国でホームセンターを展開するコメリのグループ企業であるコメリキャピタルは、コメリグループの店舗とJCB加盟店で利用できるプリペイドカード「アクアカード」を7月から発行する。JCBでは紙製の「JCBギフトカード」や、サーバ管理型プリペイドカードである「JCBプレモカード」などを展開しているが、今回のプリペイドはJCBのクレジットカード加盟店で使える「ブランドプリペイド」の位置付け。同カードの投入を機にプリペイドビジネスを強化し、関連市場の拡大とシェア確保を狙う。

 

「アクアカード」の券面。カード番号、有効期限などは、クレジットカードのフォーマットに沿ったもの。
「アクアカード」の券面。カード番号、有効期限などは、クレジットカードのフォーマットに沿ったもの。

 

100万枚の発行実績がベース “ノンクレジット層”も吸収

ジェーシービー  カード事業統括部門 プリペイド事業推進部長 榊原英人氏
ジェーシービー
カード事業統括部門
プリペイド事業推進部長
榊原英人氏

 JCBとコメリキャピタルが発行する「アクアカード」は、JCBのブランドプリペイドサービスにおける国内初の事例。コメリグループの店舗やECサイトはもちろん、国内のJCB加盟店(「アクアカード」は国内に限定)でクレジットカードと同様に利用できる。与信不要のプリペイドカードのため、入会審査はなく、18歳以上なら原則的に誰でも取得できる。年会費は不要だが、発行手数料として100円(税込)が徴収される。
 プリペイドバリューの入金上限は10万円。入金方法は、コメリ店頭のレジから現金で行う。本来、JCBプリペイドのサービス自体は、クレジットカードからWeb経由で入金できるようになっているが、今回の提携カードでは現金に限定されている。クレジットカードと同様にポイント機能も付帯しており、グループの店舗やWebサイト「コメリドットコム」の利用時に、200円ごとに1ポイントが付く仕組みだ。
 一般的に、新しいカードサービスを始める際は、自社単独発行のプロパーカードから入り、市場の反応を探ることが多い。これに対してJCBは今回、ブランドプリペイドカードの第一号を提携カードという形で発行した。提携先に選んだのはホームセンター業界で最大手(店舗数1,169店)のコメリ。提携の経緯について、ジェーシービー カード事業統括部門 プリペイド事業推進部長の榊原英人氏に聞いた。
 「コメリキャピタルさんではJCBブランドのクレジットカード『コメリカード』を発行しており、その枚数はすでに100万枚を超えています。今回は、クレジットでカバーできない顧客層を取り込みたいという先方の狙いと、われわれのプリペイド戦略が合致して提携プリペイドカードを発行することになりました」
 提携クレジットカードで100万枚規模のユーザーがいるとなれば、その周辺にはクレジットを借金として避ける人や、与信の対象にならない人も相当数いることは想像に難くない。巨大な会員組織を持つ企業としては、そうした“カード予備軍”のユーザーも取りこぼしたくないという思いは強いだろう。

 

JCB

 

「ファーストカード」をつかむ 強みは強固な加盟店管理体制

 今回、国際ブランドとしてプリペイド事業に本格参入したJCBにとっても、若年層ユーザーの取り込みは重要なテーマの一つ。今後の商品企画案の中には、学生証と一体化する高校生向けカードのアイデアなども出ているという。プリペイドならクレジットカードのような使いすぎの心配はなく、万一の紛失時にも被害は限定的で済む。
 「学校側としては、クレジットなどの決済カードに関する教育効果も期待できます。当社としてはこうしたニーズをすくい上げ、将来のクレジットカード会員につなげていきたい。JCBのプリペイドを“ファーストカード”にしてもらうよう、積極的に働きかけていきます」(榊原氏)
 ブランドプリペイドを展開する上で、JCBの大きな強みは加盟店管理の体制が強固であるという点だ。ブランドプリペイドはブランドデビットと同じく、決済時にカードの残高を確認できないと、決済額が残高を超える「オーバードラフト」が発生してしまう可能性もある。つまり、加盟店にはリアルタイムで残高照会ができるオンライン環境が必要になり、国内に一部残っているオフラインの加盟店については、利用制限をかけるなどの対応が求められる。
 他ブランドの場合、加盟店契約を結べるアクワイアラ(加盟店管理会社)が数多く存在するため、個々の加盟店の状況をすべて把握するのは難しい。しかし、JCBブランドについては、アクワイアリングをJCBが一括して行っているため、オフライン加盟店問題への対応も容易になるというメリットがある。今後、JCBのブランドプリペイドを普及させていく上でも、この点は大きなアドバンテージになりそうだ。

 

独自のプリペイドスキーム「JCBプレモカード」と並走

 JCBのプリペイドサービスとしては、2013年10月から“全件オンライン”を前提にした「JCBプレモカード」が提供されている。ただし、このカードはいわゆる“ブランドプリペイド”ではなく、JCBが新たに立ち上げた“独自ネットワーク型プリペイド”の位置付けになっている。
 ブランドプリペイドは既存のクレジットインフラを活用するため、カード番号や有効期限などのフォーマット、決済できる環境はクレジットのルールに沿ったものになる。一方、クレジットとは別のインフラ、別のブランドで運用する「JCBプレモカード」は、新たに加盟店開拓から行う必要があり、ブランドプリペイドとは大きく異なる。
 両者の商品性について榊原氏は、「プレモカードは紙製の『JCBギフトカード』の発展形と位置付けており、ギフト寄りの使い方を想定したものです。ブランドプリペイドに比べると加盟店はまだ限られていますが、“全件オンライン”のためより安全な利用環境が確保できますし、クレジットのルールに縛られないため、自由なサービス展開が可能という利点もあります」と説明する。
 もう一つの相違点は、個人情報の扱いだ。「JCBプレモカード」は発行時に個人情報を取得していない。「JCBプリペイドカードサービス」についても匿名での運用は可能だが、今回発行される「アクアカード」については提携先の意向もあり、一定の情報を取得するという。
 今後、他の事業者と提携カードを発行する際も、国際ブランドとしては本人確認に支障がない精度の情報の確保を前提とするという。より広い環境で使え、チャージ金額も多くなりやすいブランドプリペイドは、カードの有効期限切れや紛失時に備え、発行側からコンタクトする手段を確保しておく必要があるためだ。また、提携先の意向によっては、属性情報をマーケティングに生かす道も拓ける。

 

三種類のスキームで新しい決済環境の創生を

 JCBでは「JCBプリペイドカードサービス」と「JCBプレモカード」に加えて、提携先の利用に限定するハウス型プリペイドカードも提供している。大手飲食チェーンなど自社の顧客の囲い込みや販促ツールとして、プリペイドカードの発行受託やプロモーション支援を行っている。三つのスキームが揃ったことになり、今後は提携先のニーズを分析し、最適なサービスを提案していく。
 「最近は『地方振興券』として、プリペイドを使いたいとする引き合いも増えてきました。国が地方振興のための助成金を予算化していることもあって、“ご当地プリペイド”を出して地域経済を活性化したいというニーズです。こうしたご要望には個人情報は取得せず、より自由な展開ができる『JCBプレモカード』が向いています」(榊原氏)
 JCBで管理している加盟店IDなどで地域を識別し、特定のエリアで使われたときに特典を付けるなど、フレキシブルな運用が可能な「プレモカード」。券面デザインやネーミングの自由度も高いため、企業などが発行するノベルティ用途も有望だという。
 ブランドプリペイドのビジネス上の課題の一つは、クレジットと比較した場合、キャッシングやリボで発生する金利収入がなく、収益性が低い点にある。この点について榊原氏は、「確かに1枚当たりで比較すれば、ブランド型もプレモカードもクレジットには及びません。しかし、プリペイドは対象となる層が広いため、クレジットに比べ量的拡大が見込めます。また、提携先や加盟店のプリペイド発行ニーズに応えることで総合的なアライアンスの幅が広がり、本業であるクレジットビジネスとのシナジーも発揮できます」と話す。
 ビジネスの根底にあるのは、プリペイドをもう一つのインフラにして、より成熟した決済文化を作りたいという願望。
 榊原氏は「JCBの三つのプリペイドスキームがあれば、さまざまなニーズにお応えできます。特定の企業グループなどに属さず、いろいろな事業者とのアライアンスが組みやすいJCBがイニシアチブを取って、新しい決済環境を作っていきたいと思います」と今後の展望を語った。

 

(CardWave 2015年5・6月号掲載)

 

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