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2015.08.20

【特集】台頭するブランドプリペイド~ココカラクラブカード~(2014年1・2月号)

国内初・リアル店舗で使えるVisaプリペイド
新スキームの提携カードで実現するものとは?


2013年4月に発行が開始されたココカラファインとクレディセゾンの提携カード「ココカラクラブカード」は、国内初のリアル店舗で使える「Visaプリペイド」である。ココカラファインが「ブランドプリペイド」という新しいスキームに期待する要素は、顧客サービス向上、決済データのマーケティングへの活用、そして会員カードとしての発展性に集約できる。

 

見た目はクレジットカードと同じ「ココカ ラクラブカード」の券面。カード番号、有効 期限などの記載方法は、Visa のレギュレー ションに沿ったもの。個人情報を登録するこ とで、紛失時は本人確認ができれば、その時 点でのバリューを新しいカードに引き継げる
見た目はクレジットカードと同じ「ココカラクラブカード」の券面。カード番号、有効期限などの記載方法は、Visa のレギュレーションに沿ったもの。個人情報を登録することで、紛失時は本人確認ができれば、その時点でのバリューを新しいカードに引き継げる

 

顧客目線からプリペイドを“一から作る創造性“も重視

ココカラファイン 上席執行役員 経営管理本部  副本部長 兼 財務部長 篠原二郎氏
ココカラファイン
上席執行役員
経営管理本部
副本部長 兼 財務部長
篠原二郎氏

 ココカラファインは、2013年4月に全国でドラッグストア・調剤薬局を展開する6社の子会社を合併し、現在の体制を構築した。各ブランドにはそれぞれポイントサービスを軸とする会員組織があったが、これを機に「ココカラクラブ」として再編。会員カードも新体制に見合う魅力的なツールへの刷新を目指した。
 「ブランドを一つにして新しいカードを作るのに、ポイントを統合するだけでは魅力に欠けます。お客様の利便性を上げ、『ココカラクラブ』の認知度も高めたい。そこに顧客管理とポイントのシステム統合を集約したものにすべきと考えました」(ココカラファイン 上席執行役員 経営管理本部 副本部長 兼 財務部長・篠原二郎氏)
 “利便性向上” の視点から浮かんだのが「決済機能」。ただし、審査の必要なクレジットカードではドラッグストアの幅広い客層をすべてカバーすることができない。そこで、誰にでも発行できるプリペイドカードが選択された。高齢層のユーザーからはレジで支払う際の小銭の煩わしさ、若い層からも財布を釣り銭の小銭で膨らませたくないとの声が届いていたことも考慮された。
 当初は利用先を自社グループに限定したハウス型を考えたが、グループ内でしか使えないハウスカードは囲い込み効果こそ期待できるものの、顧客が便利に感じてくれるかどうかは疑問が残る。実際にいくつかの事業者から汎用型電子マネーの導入提案も受けたが、既存スキームを入れた場合、自社のブランドイメージと合致するかどうかの不安もあったという。
 「いろいろ悩んで考えていた時期に、クレディセゾンさんから『Visaプリペイド』の提案がありました。『日本ではまだこれから普及するサービス』というお話で、魅力を感じたのはまずそこです。『ココカラクラブカード』を国内初の実店舗で使えるVisaプリペイドとして文字通り一から作る。それがブランドの認知度向上にもつながると考えたのです」(篠原氏)

 

「ココカラクラブ」の会員専用サイトではカードのポイント残高や買い物履歴の確認が可能
「ココカラクラブ」の会員専用サイトではカードのポイント残高や買い物履歴の確認が可能

 

決済額は予想を上回る 残高ゼロを防ぐ斬新な仕掛け

クレディセゾン  カード事業部 アライアンス 開発部長 杉本 洋氏
クレディセゾン
カード事業部
アライアンス開発部長
杉本 洋氏

 「ココカラクラブカード」は、ポイントカードとVisa加盟店で利用できるプリペイドカードの機能を備える。プリペイドのバリューは1,000円単位でチャージでき、上限は1枚に付き5万円。1回当たりのチャージ上限と、1回当たりの利用可能額は2万9,000円まで。チャージ方法は今のところ現金のみで、店頭のレジで行う。
 平均チャージ金額や決済単価は非公開だが、篠原氏によるといずれも想定より高めの数字が出ているそうで、「プリペイド機能導入に際し、全店一丸となってお客様に新サービスをご紹介したことに加え、『Visa』のブランド力と加盟店網の広さ、それにクレディセゾンさんの運用ノウハウも加わって、大きな成果につながっています」と語る。
 「ココカラクラブカード」では、プリペイドの魅力を高める仕組みとして、キャッシュバック機能を付帯している。グループの店舗でプリペイドを使うと、利用金額の0.25%をチャージ残高に戻す。つまり、残高ピッタリの買い物をしても、また0.25%が加算されるため、レシートのチャージ残高はゼロにはならない。これは、継続して使ってもらうための工夫だという。
 「利用状況を見ると、1度チャージされた方のリピート率が非常に高い。キャッシュバックでチャージ残高をゼロにしない仕組みも、少なからず貢献していると思います」(クレディセゾン カード事業部 アライアンス開発部長・杉本 洋氏)

 

カードで地域の“輪郭”を把握 店舗設計にフィードバック

 「ココカラクラブカード」はクレジットカードのような審査がなく、誰でも申し込める。マーケティング活用と紛失時の対策のため、住所・氏名・生年月日などの個人情報は取得する。カードは有効期限を設けて定期的に更新することで、より正確な情報を反映できるようにした。
 クレジットの提携カードは常に正確な個人情報を把握でき、他店での利用状況に関するデータも得られるといった利点があるが、「ココカラクラブカード」もそれに近い機能を備える。
 Visa加盟店での利用状況に関しては、会員規約で同意を得た上でクレディセゾンから個人を特定できない形で提供される。篠原氏は、「ポイントカードで個人単位の管理、ロイヤルカスタマーの把握をするとともに、Visaプリペイドからの情報により、その店舗周辺のお客様の“輪郭” や地域の特徴を捉えることができる。これらの情報を、店舗の営業時間の調整や品揃えなどの店舗設計に活用しています」と説明する。

 

見えてきた“Visa効果” 新スキーム拡大に最適な場
 本格稼働からまだ数カ月だが、すでに300万枚に近いカードが発行され、会員数も順調に拡大している。また、マーケティングに必要なデータも、少しずつ蓄積されているという。
 クレディセゾンの杉本氏は、「われわれにとっても初めてのスキームなので、どんなデータをどう抽出すればいいか、ココカラファインさんと打合せをしながら進めています。これまでに分かったところで一例を挙げると、Visa加盟店でも使っている人と、ココカラファイン以外では1度も使っていない人を比べた場合、前者の方がココカラファイン店舗における決済額も高い。つまり、外で使っている人の方が、ココカラファインさんでもよく使っているということで、Visaブランドを付けた効果の一つだと思います」と話す。
 今後はこうした全体的な傾向に加えて、年齢別、居住地別、商品ジャンル別などの切り口から、より詳細な分析を行っていく。
 新しいスキームである「ココカラクラブカード」には発展性もある。当面の施策は、チャージ方法の拡大だ。ネットからの振込みチャージ、クレジットチャージ(オートチャージ含む(注))、クレディセゾンのポイント制度「永久不滅ポイント」からの充当、あるいは、他社ポイントとの連携もあり得るという。
 今後の展開について篠原氏は、「ひとまずは当社の思いを込めたカードができましたが、お客様のニーズはどんどん変化していくはず。例えば、EC決済が増えればVisaブランドやセゾンさんのリソースを活用して、それに応じた機能を高めていきたい。当社にもECサイトがあるので誘導も考えたい。ニーズの変化に合わせてブラッシュアップしていくことで、新しいビジネスにもつながるはず。ここが面白い部分です」と話す。
 リアル店舗で使えるブランドプリペイドは、国内では産声を上げたばかりで、認知度は決して高くはない。巨大な会員組織と全国の店舗網、販売力を持つココカラファインは、カード業界にとって、このツールを広げていくためのベストパートナーの一社だろう。新ビジネス実践の場として、格好の環境が得られたといえそうだ。

 

注)オートチャージ:プリペイドカードをクレジットカードと紐付けておき、プリペイドのバリューが一定額を切ると、レジでの決済時に自動的にクレジットカードから充当する仕組み

 

(CardWave 2014年1・2月号掲載)

 

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