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2015.08.20

【特集】台頭するブランドプリペイド~ドコモ口座 Visa プリペイド~(2014年1・2月号)

携帯電話事業者の特性を生かした展開を
金融ビジネス「ドコモ口座」の拡張ツール

 

NTTドコモは2013年9月より、モバイル端末からの利用に特化した「ドコモ口座 Visaプリペイド」のサービスを展開している。同社は2011年5月に資金移動業者の登録を受けており、「ドコモ口座」を軸に送金・決済ビジネスの充実を図ってきた。ブランドプリペイドはその一環として提供されるメニューで、サービス形態やビジネスモデルは携帯電話事業者ならではのユニークな部分も多い。

 

(左)「ワンタイムカード」は基本、使い捨てのカード番号が発行され、有効期限は10 日間。月額利用料は無料。発行手数料は1回105 円。(2014 年3 月31 日までは無料) (右)「レギュラーカード」のカード番号は3年間有効。月額利用料は210 円。発行手数料は無料。
(左)「ワンタイムカード」は基本、使い捨てのカード番号が発行され、有効期限は10
日間。月額利用料は無料。発行手数料は1回105 円。(2014 年3 月31 日までは無料)
(右)「レギュラーカード」のカード番号は3年間有効。月額利用料は210 円。発行手数料は無料。

 

送金ビジネスの発展形 出金先として「プリペイド」

NTTドコモ  スマートライフビジネス本部 スマートライフ推進部 ビジネス基盤推進室 担当部長 斎藤剛氏
NTTドコモ
スマートライフビジネス本部
スマートライフ推進部
ビジネス基盤推進室
担当部長 斎藤剛氏

 「ドコモ口座 Visaプリペイド」は、インターネット上のVisa加盟店でカード決済が可能なプリペイドサービスで、「ドコモ口座」のサービスの一つとして提供されている。「ドコモ口座」は、同社と個人名義で契約しているユーザーを対象に、1回線に付き1口座が提供されるもの。口座開設は簡単で、ドコモの携帯電話の契約者であれば、スマートフォンや携帯電話から「ネットワーク暗証番号」を入力し、利用規約に同意するだけ。クレジットカードのような審査や、メール、書類のやり取りもない。
 口座には、コンビニやインターネットバンキングなどを利用して現金のチャージ(入金)が可能となっている。チャージしたバリューは、携帯電話料金の支払いや銀行口座からの引出し、携帯電話番号をキーとした他者への送金が可能なほか、EC 専用の「Visaプリペイド」として決済に利用できる。
 「ドコモ口座」の“出口” にVisaプリペイド機能を加えた狙いを、NTTドコモ スマートライフビジネス本部 スマートライフ推進部 ビジネス基盤推進室 担当部長の斎藤剛氏に聞いた。
 「開設や入金が手軽にできる『ドコモ口座』をどう拡張していくか検討したとき、資金の出先としてもっともマッチしていたのがプリペイド決済の機能でした。世界中の加盟店で使えて、今後の成長が期待できるVisaプリペイドなら、資金移動業に基づいた口座のサービスをより充実させられると考えたのです」

 

チャージは1円単位で対応 入金の平均単価は1~2万円

 「ドコモ口座」への入金は、「Pay-easy(ペイジー)」※注)対応の金融機関かコンビニから行う。携帯電話やスマートフォンから「ドコモ口座」のサイトにログイン後、入金方法を選択して金額を指定。金額の情報が受理された後に送られるメッセージにしたがって、指定された場所で支払う。なお、コンビニ入金は店頭のマルチメディア端末を利用しており、スクラッチ式のギフトカードは採用していない。
 口座の限度額は50万円。1度に入金できる金額は、金融機関が1,000円以上、1円単位で10万円まで。コンビニは2,000円以上、1円単位、10万円までとなっている。他社との違いは、1円単位で入金できる点だ。しかも、残高が余った場合は口座から直接携帯電話料金に充当できるので、端数の処理に悩むことはない。
 プリペイド事業者にとってカードや口座に残るバリューは、ユーザーをつなぎとめる源泉でもあるが、ここでは使い勝手を優先したという。
 チャージの手数料は、数百円を課金するサービスが多いが「ドコモ口座」は無料。実際のチャージにおける平均単価は1~2万円で、プリペイドサービスとして見るとやや高めの数字が出ている。斎藤氏が説明するように、1円単位で使い切れる利便性に加え、携帯電話料金への充当や銀行からの引出しもできる安心感から、多めに入れておく人が多いようだ。

「ドコモ口座 Visa プリペイド」のフロー図。口座を開設後、入金を経てバーチャルカードが発行される
「ドコモ口座 Visa プリペイド」のフロー図。口座を開設後、入金を経てバーチャルカードが発行される

 

「使い捨て」と「継続」 見えてきたユーザーニーズ

NTTドコモ スマートライフ推進部  ビジネス基盤推進室 ビジネス基盤・決済基盤 担当課長 濱田考路氏
NTTドコモ
スマートライフ推進部
ビジネス基盤推進室
ビジネス基盤・決済基盤
担当課長 濱田考路氏

 「ドコモ口座 Visaプリペイド」には、「ワンタイムプラン」と「定額パックプラン」の2種類が用意されている。前者は利用頻度が低いユーザー向けで、「ワンタイムカード」と呼ばれる使い捨てのカード番号を払い出す。発行手数料が1回ごとに105円、月額利用料は無料で、有効期限は10日間。ヘビーユーザー向けの後者は、月額利用料は210円。「レギュラーカード」と呼ばれるカード番号の有効期限が3年間のカード番号を払い出すことができるようになり、加えて「ワンタイムカード」も発行手数料無料で払い出すことができる。1 カ月間の利用限度額は、50万円までとなっている。
 より特徴的なサービスと言えるのが「レギュラーカード」。プリペイドの特性を考えると、本来は使い切りの方がマッチするし、継続的に利用するのであればクレジットカードを使った方が手間もかからず効率は良い。
 NTTドコモ スマートライフ推進部 ビジネス基盤推進室 ビジネス基盤・決済基盤担当課長の濱田考路氏は、「レギュラーカード」を作った理由を「例え大手のECサイトであっても、普段使っているクレジットカードを使いたくないという人が少なからずいると考えたから」と説明する。
 ECサイトでクレジットカードを使わずにカード決済ができ、なおかつ「ワンタイムカード」のように使い切りではないため、決済情報を登録できるECサイトなら決済のたびにカード番号を入力する必要もない。この利点はユーザーを捉えたようで、「いい意味で予想が外れました。『レギュラーカード』の発行数は、想定をかなり上回っています」(濱田氏)という。

 

少額決済も受け入れる 事業基盤は強固な携帯電話契約

NTTドコモ スマートライフ推進部 ビジネス基盤推進室 ビジネス基盤・決済基盤 担当主査  倉島猛氏
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スマートライフ推進部
ビジネス基盤推進室
ビジネス基盤・決済基盤
担当主査  倉島猛氏

 利用傾向は、海外のオンラインゲームをはじめ、Google PlayやAmazon、楽天市場など著名なECサイトも多い。
 ただし、一般的にVisaプリペイドはGoogle Playのようなデジタルコンテンツを扱うサイトに多い少額決済に対応できない場合がある。というのも、プリペイドはその特性上、公共料金などの継続的な支払いを利用対象外としており、その判別方法として、カード有効性チェックのために行われる1~100円程度の少額課金(いわゆる「1円オーソリ」)を弾くように設定されていることが多い。その結果、通常の商品購入であっても、少額決済は受け付けられないケースが出てくる。
 これに対し、NTTドコモ スマートライフ推進部 ビジネス基盤推進室 ビジネス基盤・決済基盤担当主査・倉島
猛氏は同社の対応をこう説明する。
 「“少額” という基準だけで取引を弾いてしまうと、スマートフォンでよく利用されるデジタルコンテンツが一部購入できなくなってしまうので、そこはできるだけ通すようにしています。利用できるサイトや商品の数は、他のブランドプリペイドと比べても多いと思います」
 サービス開始前、利用が想定されるサイトを1件ずつ調べ、時間をかけてフィルター機能を整備したという。
 今後の課題は「ドコモ口座」の拡大だ。開設したユーザーは同社の6,000万加入者のうちごく一部にすぎない。「いまは数十万のレベルですが、Visaプリペイドでツールは揃いました。拡張はこれからです」(倉島氏)。ぼう大な契約者を擁す同社のサービスのポテンシャルは高い。「ドコモ口座」を軸に金融ビジネスを拡張していくに際し、Visaプリペイドが強力な推進剤になる可能性を秘めている。

 

※注)Pay-easy(ペイジー):金融機関が共同で運営している支払いシステム。公共料金や携帯電話料金、ネットショッピングの購入代金などを、インターネットバンキング、ATMなどを通じて支払える。

 

(CardWave 2014年1・2月号掲載)

 

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