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2016.01.20

【特集】多様化するプリペイド決済の今~三菱UFJニコス編~(2015年7・8月号)

1枚のカードに7種類の通貨をチャージ
“安全安心”にも独自の設計を施す

 

三菱UFJニコスは2015年7月から、MasterCard傘下のアクセスプリペイドジャパンと提携し、海外のMasterCard加盟店におけるショッピングと、ATMからの現地通貨の引出しに利用できる海外専用プリペイドカード「トラベラーズカレンシーカード」の会員募集を開始した。最大で7種類の通貨に対応し、万一の紛失や盗難時に備えたスペアカードを用意するなど、どこの国や地域でも、便利かつ安心して使える特性をアピールしている

 

 

3社の共同プロジェクト 販売チャンネルを生かす

三菱UFJ ニコス  商品開発部 次長 早川隆典氏
三菱UFJ ニコス
商品開発部
次長 早川隆典氏

 三菱UFJニコスが会員を募集している「トラベラーズカレンシーカード」は、同社とアクセスプリペイドジャパン、そして外貨両替とその付帯業務を手がけるトラベレックスジャパンの3社によるプロジェクト。カード発行(イシュア)をトラベレックスジャパンが、サービスの運用をアクセスプリペイドジャパンがそれぞれ請負い、三菱UFJニコスが中心となって会員獲得を行う。
 同カードは、アクセスプリペイドジャパンが提供している「キャッシュパスポート」が母体となっている。この製品の機能を生かし、新たなネーミングとデザインで展開していく。
 プロジェクトの狙いについて三菱UFJニコス 商品開発部 次長 早川隆典氏は、「海外専用のプリペイドはすでに数社が発行していますが、一般にはあまり知られていないのが実情です。利便性と安全性に優れる『キャッシュパスポート』をベースに、新商品『トラベラーズカレンシーカード』を当社の販売チャネルに乗せることで、トラベラーズチェックの代替ニーズ対応や新たな顧層の開拓につなげたい」と話す。
 「トラベラーズカレンシーカード」の基本機能は、世界約210の国と地域にあるMasterCard加盟店におけるカードショッピングと、ATMからの現地通貨の引出しだ。今のところ国内では利用できない。
 プリペイドのため入会申請時の審査はなく、年齢制限も設けていない。ただし、カードの機能は資金決済法で定める「資金移動サービス」に該当するため、同法が求める本人確認は必須だ。カードの取得時には、年齢に関わらずパスポートなどを提示して手続きを行う。

 

為替変動の影響を受けない Web上での資金移動も容易

三菱UFJ ニコス 商品開発部 商品開発第2 グループ 文 慶彦氏
三菱UFJ ニコス
商品開発部
商品開発第2グループ
文 慶彦氏

 同カードのサービス面における特長は、チャージの際に最大7種類の通貨(米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、日本円)が指定できる点にある。
 「日本円でチャージした場合、出金するときは為替レートによって金額が変動します。外貨を指定すると、その時点のレートで変換して入金しますから、為替変動の影響を受けません。つまり為替リスクを回避し、安心してカード利用ができるのです」(三菱UFJニコス 商品開発部 商品開発第2グループ 文 慶彦氏)
 チャージする際は、三菱東京UFJ銀行の指定口座に振り込む。金融機関の窓口とATM、インターネットバンキングを介した入金も可能だ。それぞれの通貨ごとに専用口座が設定され、日本円を振り込むとその時点の為替レートに応じた額が入金される。
 1枚のカードにチャージできる限度額は、7通貨を合わせて100万円(または外貨相当額)。この金額を超えなければ、すべての通貨をチャージしてもいい。現実的には7通貨を使うケースはまれとしても、米とカナダのドル、ユーロと英ポンドなど、2~3種類の併用に対するニーズは多そうだ。
 なお、カード会員には初回のチャージが確認できた時点で、利用履歴や残高の照会などができる専用サイト「マイアカウント」が設定される。利用登録してログインすれば、サイト上での通貨の移動も可能だ。残高を移動する地域の通貨に寄せておけば、新たなチャージや両替の手間も省ける。

 

スペアカードを標準装備 暗証番号は割当方式で

 「トラベラーズカレンシーカード」のユニークな機能(サービス)の一つに、「スペアカード」がある。新規発行時にカードを2枚送付するサービスで、標準機能として提供され追加料金はかからない。2枚のカードは「オリジナル」と「スペア」の文字が記され、カード番号も別々だが、プリペイドとしての機能はまったく同じで、アカウントも同一。万一の紛失や盗難にあった際は、コールセンターに連絡した後、すぐにスペアを使えるため、カードが再発行されるまでに長い空白期間が生じることはない。
 セキュリティ対策ではEMV仕様のICチップも搭載し、EMV対応のATMと加盟店に設置された決済端末の利用時は、PIN(暗証番号)を用いたより安全な取引が行われる。クレジットカードなどの場合、PINは入会時に任意の番号を利用者が指定できるが、このサービスでは2枚に対し、それぞれの番号をあらかじめ設定している。文氏は、「利用者が任意の番号を設定する方法だと、生年月日や電話番号などを使われるケースが出てきてしまう。このサービスは、初めてカードを手にする若年層も想定していることもあって、あえて固定した番号が設定されています」と話す。
 安全強化の手段として、本人以外が振込みを行う際の「入金委任状」もある。チャージ対象のカード番号、保有者のメールアドレス、代理人の氏名と間柄などを登録しておく手続きだ。代理人が一親等ならWeb上で申請できるが、それ以外は郵送かファックスを使う。一親等以外は姓や住所が異なる場合も多く、この手続きで本人確認も行うためだ。なお、「委任状」は法的な規制ではなく、利用者と事業者の間で安全に対する意識を高めるため、アクセスプリペイドが内規として定めている制度だ。
 また、利用限度額に関しては、24時間内の加盟店利用とATM引出しの金額がそれぞれ85万円と15万円で、ATMは低めに設定してある。各国の基準がおおむねこのレベルという事情もあるが、カード紛失時の不正利用の危険度がより高いATMを低く抑えるという意図があり、細部までリスク管理を考慮した設計を施しているという。

 

「トラベラーズカレンシーカード」の券面。 有効期限は5 年。加盟店での利用手数料は無料。月間の管理費もかからないが、12 カ月利用がない場合は、13 カ月目から150 円が課金される。
「トラベラーズカレンシーカード」の券面。
有効期限は5 年。加盟店での利用手数料は無料。月間の管理費もかからないが、12 カ月利用がない場合は、13 カ月目から150 円が課金される。

 

当面のターゲットは「トラベラーズチェック」
 三菱UFJニコスのビジネスとしては、会員の獲得に伴う手数料が収益源となる。カード自体の収益モデルは、他社の海外向けのプリペイドと同様、「入金手数料」と「ATM手数料」、「為替手数料」が柱だ(発行手数料と年会費は無料)。「入金手数料」は通貨の種類によらず入金額の1%。「ATM手数料」は1回200円で、外貨の場合も日本円にして200円相当に設定されている。
 「為替手数料」は4%。例えば、日本円で入金して米ドルで引き出した場合、MasterCardが定めたその時点のレートに4%を乗せる。入金した外貨をそのまま引き出す場合には課金されない。
 なお、前述した「マイアカウント」の中で資金を移す際は5.5%。通常の為替手数料より高めだが、この機能には移動先の通貨に資金を移すという実務以外にも利点があるという。早川氏は、「その時々の為替レートを見ながら資金を移動できるので、うまく活用すればよりお得なカードになります」と話す。海外渡航のビギナーが安心して使えると同時に、旅慣れした人も主体的に使いこなすことで、ポテンシャルを引き出せるサービスと言えそうだ。
 今後の会員獲得はWebを中心に展開していく。自社サイトでの告知に加えて、グループの銀行や提携先のカード会社などのサイトでも、バナー広告などを使って露出を増やす。銀行や旅行代理店など、カードの特性と特に合致する事業者の環境では、紙のパンフレットも置いてアピールするという。
 当面のターゲットは、商品名からも推測できように「トラベラーズチェック」の代替用途だ。この市場の次はキャッシュレスの利便性を切り口に、留学やビジネス用途に拡げていく。
 初年度の獲得目標は5,000人。早川氏は、「控えめな数字に見えるかもしれませんが、当社としてはこれから作り上げていく分野ですから、まずは堅実に足場を固めます。今後は販売チャネルを拡げながらペースを上げ、新たな目標も設定したい」と、今後の展望を語った。

 

 

(CardWave 2015年7・8月号掲載)

 

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